世界中に蔓延した新型コロナウイルスの影響は、私達の日常生活においても非常に大きな影響を及ぼしました。
特に医療関係者に与える影響は、非常に大きく営業環境は様変わりしています。
というわけで今回は「コロナで変わる医療業界のマーケティング戦略」について詳しく説明致します。
コロナで変わる医療業界のマーケティング戦略①【変わるもの、変わらないもの】
「コロナで変わる医療業界のマーケティング戦略」というテーマで1つ目に取り上げるのは「変わるもの、変わらないもの」です。
世界的規模で感染拡大した新型コロナウイルスは、近年稀に見る大きな影響を世の中に及ぼしました。
今回の事態の大きさは、全世界にウイルスが瞬く間に伝染していったことです。
ここ最近では、地球規模での緊急事態であり、人間が生きていくために非常にシビアな問題として取り沙汰されました。
未だ完全に終息の目は見えていませんが、これにより様々なことが変化し特に医療関係や医療業界は非常に大きな変革期の岐路にたたされたのです。
医療というのは、各地域や自治体においては、必ず必要となる重要な機関となります。
マーケティングと医療というと、どこか結びつかないようなイメージもありますが、決してそのようなことはないのです。
医療機関も患者、つまり顧客は必要なわけであり、今回の新型コロナにより来院数が減少した医療機関などは、経営的に存続が危ぶまれる医療機関も現れたことが、そのことの証明となります。
病院やクリニックという私達の生活に身近な存在しますかである医療機関のコロナ対策としては、まずは院内感染を防ぐため、最低限の関係者のみの接触というように方針転換をしました。
つまり、医療関係従事者以外の医療業者の不要な訪問や営業は、控えることが前提となりました。
特に薬品企業等は、自社の製品を採用してもらうために、医療機関の担当医師とのアポイントさえも難しくなりました。
MRや営業担当者の行き場はなくなってしまった状況と言えるのです。
薬品メーカーにとっては、営業そのものが難しくなったわけですが、それによって営業スタイルそのものが変化していったのです。
しかし、だからと言って営業を行うには、これまでの全てを捨てて全てを変えていけばよいかといえば、決してそういうわけでもありません。
営業する上で変えてはいけないもの、変えられないものとは、営業の目的です。
薬品メーカーや医療機器メーカーに限った話しではありませんが、営業全般における営業活動の目的とは、そもそもいったいなんでしょうか?
それは「受注」となります。
新たな顧客を獲得し、受注を得るのが営業活動のそもそもの目的であり、これは変えることはできません。
では、新規顧客を獲得するには、どうすればよいのか?を考えるわけですが、顧客に顧客自身が抱える課題や問題を認識させることです。
それらの課題を顧客が明確に認識、解決したいと思うことが「ニーズ」となるのです。
つまり、顧客にニーズを気づかせてあげることが営業の仕事であり、役割と言えるのです。
そのように目的がブレないならば、例えコロナ禍でも営業プロセスというのは、決して変わらないはずなのです。
コロナで変わる医療業界のマーケティング戦略②【何が大きく変わったのか】
「コロナで変わる医療業界のマーケティング戦略」というテーマで2つ目に取り上げるのは「何が大きく変わったのか」です。
では、これまでの一般的な営業プロセスというのを振り返ってみましょう。
- アポ獲得
- ヒアリング
- 問題指摘
- 解決策の提案
- 受注
上記のような流れになっています。
いわゆる一般的な営業フローとなりますが、このプロセスを踏むことにより顧客に対しては好影響を及ぼすことは、間違いありません。
営業という仕事というのは、最終的には一対一の関係になります。
営業されている側が納得し、営業担当者への信頼感が高まると、その人を信用して、実際に商談となり、契約し、受注おいう営業の目的をはたすことができるわけです。
人間というのは、メリットがあることに当然、価値を感じますし、良い商品であれば使ってみたい、買ってみたいと思うのは当然のことです。
そして営業担当者との信頼関係で言えば、どんな人でも人に良くされると、良くしてあげたいものなのです。
そこには、信用力が必ずあり、顧客への影響度のバロメーターとなるわけです。
この信頼度が強ければ強いほど、他からの参入は、なかなか厳しいものがあるのです。
そして、営業にとって、この信用力こそ営業成績に直結するというわけです。
コロナ禍という状況は、ビジネスを進める上では、決してベストな状態とは言い切れません。
しかし、これはどこの業種、業界でも全く同じことであり、同じ条件であることは、間違いありません。
根本的に大切なことは、ブレないことであり、例え環境や状況が悪くても、営業の本質的な役割というのを見失わないことが大切となるのです。
営業活動が結果として、いかに顧客に対し、良い影響を与えることができるのか、まずはこれを基本として考えることが先決なのです。
状況に惑わされているだけでは、重要なところを見失ってしまいがちになるのです。
今回のコロナ禍を機にこれまでの常識を常識としてとらえず、見直すことができるようになったのは、ある意味良いこととして前向きに考えては、どうでしょうか。
なぜなら、今回の状況は、企業たった一社のみの状況ではなく、全世界の全ての人に降り掛かったわけですから、誰もが皆、全く同じ条件だと言えるからです。
だからこそ、見直す必要ができるわけで、考え方、捉え方のリセットのきっかけとなるのです。
時代が大きく変わろうとしているきっかけ作りであり、グレートリセットと言われるところは、そのような現状からきているのです。
では、これまでの営業プロセスとこれからの営業プロセスにおいての「違い」となるのは、いったい何なのか?を考えてみましょう。
これまでは、どちらかと言えばペースを握っていたのは、営業サイドにあったということですが、このバランスが変わったことが非常に大きいのです。
特に日本企業においての、これまでの営業スタイルというのは、ある種業務的な文化であり、営業側からアポをとり、会いに出向くというのが、当たり前でした。
これは、日本固有の営業とも言えます。なぜなら、会いに行けるからです。
国土的な面から言っても非常に広いエリアを持つアメリカでは、その営業スタイルには限界がありました。
そのような環境的な背景理由から、アメリカでは、マーケティングか発展してきたと言えます。
日本企業においては、マーケティング的考え方は近年、認識されるようになり、それまでは日本式営業によって企業と顧客間のコミュニケーションを構築してきたことになります。
コロナで変わる医療業界のマーケティング戦略③【変化を余儀なくされた医療機関営業】
「コロナで変わる医療業界のマーケティング戦略」というテーマで3つ目に取り上げるのは「変化を余儀なくされた医療機関営業」です。
これまでの日本の営業スタイルというものを考慮した時に、「会いに行く」というのが営業のスタンダードでした。
しかし、それが営業職全般で難しくなってきたわけです。
とりわけ医療業界に関しては、それが顕著で、感染拡大防止のため病院やクリニックなどの医療機関も制限を設けたことによる影響は大きかったのです。
しかしながら、先述したようにそもそも営業の目的は、決して顧客に会いに行くことではありません。
顧客に良い影響を与えることが、本来の目的なのです。
つまり、会いに行くというアクションではなく、アプローチの仕方をそもそも変えればよいという、ただそれだけのことになります。
どう動くのが、ベストなのか、今何ができるのかを考えることが大切になるのです。
営業のアクションやアプローチを変えることが、未来を大きく動かすことになるのです。
だからこそ、営業はオンラインへとシフトしているのです。
コロナ時代に対応した効率的な営業をいかに実践できるのかというのが要は重要になってくるわけです。
「インサイドセールス」などがフューチャーされるのは、時代にあった営業戦略だからであり、営業効率化を図ることが推奨されているのです。