少子高齢化により人手不足、人材不足が叫ばれる現代。企業は優秀な人材確保に注視しています。
そんな時代、組織を形成する上の重要要素として社員の質が問われます。社員を評価という制度についての職業別の書き方についてふれていきます。
というわけで今回は「職業別人事評価の書き方と例文とポイント」について詳しく説明致します。
職業別人事評価の書き方とポイント①【評価要素】
「職業別人事評価の書き方とポイント」1つ目にふれるテーマは「評価要素」です。
企業が社員を評価する為の制度が人事評価です。人事考課とも呼ぶ場合がありますが、この2つは同義語です。
人事評価は、人事における企業での役職や報酬面でもダイレクトに関係する判断要素となり、働く側としてのモチベーションアップや企業にとっては、人事評価により社員の意識を向上させることで結果的に会社の質を高めることになります。
人事評価には評価期間が設けられていますが、その期間が終了すると自己評価をすることになります。
評価期間の成果についての自己評価を行うわけですが、自分自身の評価を行うというのは、なかなか難しいものなんです。
まずは設定した目標に対しての達成率や成果、それに対する行動などを振り返ります。
目標に対してどれだけ達成できたのかをアピールすることとなります。
自己評価は文書にしてまとめるのですが、まとめる以上、評価相手に対し、理解し評価してもらえるような書き方をする必要があります。
これは人事評価に限らず、全ての書類に対して同じことが言えますが、書類のまとめ方、見せ方次第で、人に与える印象は変わってくるものです。
そんな重要な人事評価シートをまとめる上でポイントを抑えた書き方を知ることが非常に重要なのです。
そして、その人事評価シートは職業によって書き方が変わりますので注意しましょう。
まずは、その書き方にふれる前の基礎知識として人事評価の評価要素について理解しておきましょう。
人事評価の評価要素となるのが次の3つとなります。
- 成果基準
- 能力基準
- 情意基準
上記の3つの要素で成り立っています。
《成果基準》
業務実績の評価です。明確な目標に対してどれだけのことができたのかの達成率をみます。
設定目標の具体的事例は、売上目標額の設定や資格取得などです。
結果としての評価のみならず、そのプロセスも評価対象となります。
《能力基準》
自己の能力をどれだけ発揮できたかの評価です。
評価内容としては、次のようなものがあります。
- 行動力
- 実行力
- 企画力
- 問題提示力
- 問題解決力
- 改善力などです。
《情意基準》
仕事に取り組む姿勢への評価となります。人間関係や協調性、責任力などが問われます。
職業別人事評価の書き方と例文とポイント②【人事評価でのアピールポイント】
「職業別人事評価の書き方と例文とポイント」2つ目にふれるテーマは「人事評価でのアピールポイント」です。
人事評価におけるアピールポイントをしっかりすることで、評価者に対しての印象を変えることができます。これを知ると知らないとでは、雲泥の差がでます。
【客観性】
自己評価をする上で最も大切な要素となります。自分自身のことを客観的に評価するというのは、意外にも難しいものです。
自分から見た自分ではなく、外から見た自分の視点で自らを評価します。
客観的に冷静に判断することが必要です。評価が高くても低くてもいけません。現実に忠実にリアルな自分を的確に判断します。
【失敗点、問題点】
結果として成功した点だけではなく、失敗例や問題点も報告します。
なぜなら人間は完璧ではないからです。失敗は成功の素と言うように、失敗から学ぶことも多いのです。
次に繋げる為のプロセスを伝えることが大切なのです。
【具体的数値を用いる】
評価をわかりやすく明示的にするには、数値化することが最もわかりやすいです。
数値は結果としての現れ。論より証拠となります。
売上目標100万円に対し、結果ら150万円であれば明確なアピールポイントとなります。
全ての仕事が数値化できるわけではありませんが、何かしらの数値を提示することは説得力のあるポイントとなります。
例えば、どんな業務にも必ずある要素が労働時間、残業時間などです。時間集計により業務効率化のアピールができます。
【ワンランク上の自己評価】
自己評価のさじ加減というものは、悩ましいところです。
自己評価のポイントとしては、自分が思うところのワンランク上で評価するのが目安となります。
自己評価が控えめめで低すぎると、判定はそれ以下で評価されてしまう可能性があるからです。
あまりに自己評価が高すぎるとギャップが生まれ、悪印象を与えてしまうこともあるので注意が必要です。
つまりマイナスになったとしても、ワンランクプラスに事前につけておけば、結果的にはプラマイゼロになるというわけです。
これは、もう評価者との駆け引きになりますが、人事評価を書く上でのテクニックと言えます。
【改善点】
成果が現れた良い点については、さらに伸ばし、目標達成ができなかったことについては、改善点を探り、そのプロセスを提示します。
これによりしっかりとした自己分析ができていることと、改善能力があることを示すことができます。
【未達の場合】
職種によっては、明確な目標を設定しずらい職種もあり、達成率の判断ができないものに対しては、業務改善目標などを設定することです。
業務改善フローを作成することにより目標に、対しての明確化をすることができます。
その改善フロー自体を実際、運用することにより良い影響を与えれば、結果として業務全般に良い影響を与えたことになります。
職業別人事評価の書き方と例文とポイント③【具体的な職業別の書き方】
「職業別人事評価の書き方と例文とポイント」3つ目にふれるテーマは「具体的な職業別の書き方」です。
では、ここからは具体的に職業別の人事評価の書き方についてふれていきます。
世の中には、様々な職業が存在しますが、それぞれの職業によってアピールポイントや評価基準は異なります。
そこで具体的に職業別での書き方やポイントをまとめてみました。
【営業、販売】
メジャーな職種であり、業務の結果としても現れやすいのが、営業、販売の職種と言えます。
売上などの目標や結果が数値として明確に出る職種なので、数値こそが結果そのものと言えます。
設定目標に対し、どれだけノルマがクリアできたか、できなかった場合には、どうしたら改善していけるのか、次に繋げることを書きます。
わかりやすい事例としては、売上目標100万円に対し、結果は120万円と目標は達成。その一方で気になるのは、新規顧客の割合が少ないので、次期は新規顧客獲得率を上げる。
【事務職】
営業、販売に比べ事務職の成果としての数値は現れにくいところです。
達成基準を具体的に設定することが難しい職種で、評価ポイントととしては、非常に曖昧な部分があります。
その場合、具体的なアピールには、前期と比べて何がどう変わったかを明示することが大切になります。
【公務員】
公務員という枠組みの中でも、その職業は実に様々なことがあり、所属部署によっても異なります。
公務員には、基本的に売上が存在しないので、成果を数値として明確に示す判断材料がありません。
数値化できない職種に対しては、自分なりの業務における努力ポイントや改善点などを具体事例を提示しアピールします。
日々の業務の中で役に立つのが日報です。また組織の日報では、形式的なものとして使えない場合は、効果確認用の自己評価日報を作成しておくことがポイントです。
あまり深く考えず、毎日の業務目標をたて、どれだけ達成できたかを残しておくと、まとめる際に自己評価しやすいです。
【技術職】
技術職については、成果として現れるものがいくつかあります。様々な結果を数値化することもできます。
例えばシステムの開発や改修であれば、納期を短縮し工数を減らすことができれはコストダウンとなり、売上に貢献します。
また工期が遅れた場合や、トラブルが発生した場合には、問題となる場合があります。
またシステムな導入により効果が現れば、そのシステムの成功が評価されます。
製造コスト削減や、製品の品質向上、作業効率の改善など、いくつもの具体的アピールポイントがあります。
【看護師】
看護師の仕事も様々な面で評価基準があります。
まず1つは、コミュニケーション力、患者とのコミュニケーションや対応、評判などその人個人の人間力やコミュニケーション力が1つの評価となります。
また患者とだけではなく、ドクターとのコミュニケーション能力も評価の対象となります。
その他、医療スキルについても評価基準となります。